OctPhotoVRによる観光情報発信


 現在、三内丸山遺跡の観光情報は、青森市や三内丸山遺跡縄文時遊館や個人のWebサイトで見ることができる。これらのサイトでは、出土品や復元された遺物と建物の写真と説明が掲載されている。これらは簡潔でわかりやすいが、閲覧者を増やすにはインパクトに欠けるのではないかと思われる。

 そこで、OctPhotoVRを使用し、インパクトのある三内丸山遺跡のコンテンツを制作し、観光情報発信を行なってはどうかと考えた。OctPhotoVRは、青森大学で開発されたHTML5CSS3jQueryによって作られたシステムで、個人のレベルでも簡単にGoogleストリートビューのようなコンテンツを作ることができる。また、三内丸山遺跡に関しては、平成2324年度に青森商業高校の生徒がインターンシップで制作したOctPhotoVRのコンテンツもあるが、一般に公開はされていない。もしも、これらを活用して公開すれば、喜んでもらえると思われた。

3Dパノラマコンテンツとしては、青森商業高校の生徒が撮影したデータを尊重して極力利用した。ただし、撮影が失敗しているものや撮影ポイントが不足しているものを再撮影した。使用した撮影ポイントは全部でおよそ140地点である。また、三内丸山遺跡は広く、1枚のマップにすべての撮影ポイントを掲載すると、見にくくなるため、3つのマップに分割した。

単純にGoogleストリートビューのような3Dパノラマコンテンツだけでは、画面に見えているものが何なのかわからず、観光情報の発信としては不十分である。観光情報として楽しめるように、OctPhotoVRの機能を利用して、画面に映っているものの紹介の書かれた情報ウィンドウを用意したり、それらのポイントへのショートカットを作成したり、モーダルウィンドウでおすすめポイントを大きく紹介することにした。たとえば、三内丸山遺跡の「北の谷」は写真で見ただけではただの窪地だが、ここはゴミ捨て場に使われていたと考えられる。「北の谷」が見えているポイントでは、その説明を情報ウィンドウとして表示している。また、モーダルウィンドウでは、たとえば遺物の写真を大きく表示しその解説を載せている。これらのポイントは、三内丸山遺跡のパンフレットに掲載されている場所と自分で取材をして興味を持った場所から選定し、情報ウィンドウ29か所、モーダルウィンドウ24か所を用意した。

 

1: 情報ウィンドウ(北の谷)


図2:モーダルウィンドウ(ヒスイ大珠)

Comments